こちらでは本格的に暖かい季節がやってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目には体調の変化を感じやすいとき。とくに冬から春への変わり目のこの時期は、日中に眠くなったり、朝の目覚めがすっきりしなかったりなどの異変を感じることも多いものです。頭がぼんやりする、筋肉の凝りを感じる、やる気が出ないなど、微妙な不調具合に「大丈夫かな?」と不安になることがあるかもしれません。
私たちの身体は想像以上に繊細です。そして環境の変化に対応する絶妙なシステムを持っています。特にこの時期は、気怠さを感じたらそういうことなのかもしれないと心に留めて、身体が欲する休憩を優先してあげたいです。いつもより多めに休むことに罪悪感を感じる真面目な方もいらっしゃると思いますが、「春眠暁を覚えず」という言葉が時代を超えてこれだけ世に広がったのは、多くの人々がその感覚に共感しているからです。身体の声に素直に耳を傾けることが、いつも以上に大事なこの時期です。
そしてもちろん、身体の不調は心にも影響を与えます。日照時間や気温の変化に反応して、ホルモンや自律神経がバランスを崩しやすいときでもあります。なんとなく元気になれない自分に対して、ネガティブな感情を抱いてしまうこともあるかもしれません。でも、大事なのはそれに流されないこと。ネガティブな考えをチョキチョキとハサミで切り裂いて、自主的に気持ちを切り替えていきます。シャドウワークは元気な時にこそ取り組むべきものです。弱っている時に、さらに悩ませるような考えを助長してもいいことはありません。自分自身に優しく接していきましょう。
この時期だからこそ習得できる、自分への思いやり
気怠さを感じたら、まずはとにかく休むこと。ゆっくりすることを自分自身に許可すること。そして、そのゆとりと優しさを周りにも向けてあげるようにします。無理をして頑張らなくちゃという考えから、「やるべき時にはやる自分なのだから、休みが必要な時にはできる限り休もう!」という意識へとアップデートします。
スケジュールの都合上ガッツリ休めないという人でも、いつもより少し長く布団の中にいられるように時間の工夫をしたり、お風呂にゆっくり使ったり身体に優しいものを食したりなどして、できる範囲で身体を休めて負担を軽くしましょう。
人間は機械ではありませんので、いつでも一定の「オン」状態でいることは不自然です。そうなれない自分に負い目を感じたりせず、ときには「オフ」になるのが必要な自分をもっと前向きに捉えていきましょう。
現在の社会では、どれだけ長く「オン」でいられるか、仕事や生活をオプティマイズできるかを追求しすぎています。忙しさの中にさらに忙しさを作り出す競争を強いられてきた私たちですので、オンでいることにばかりに気を取られて、オフを上手に扱えないという人も少なくありません。オフの上手な過ごし方が分からず困っている、という声もよく耳にします。
それもそのはず、オンにコツがあるように、実はオフにもコツとちょっとした技術が必要です。皆が同じように休めばいいわけでもなく、その人それぞれに、そしてその時に必要な休み方があるはずです。これまでいろんな技や戦略を練ってオン状態を維持するために頑張ってきたように、オフのあり方にも真摯に向き合ってみます。自分の状態に耳を傾けて、必要な休息を自分自身に与えてあげている人は素敵だなと感じます。誰かが無理すると結果的には周りにもその皺寄せがいくわけですから、自分の状態を優先することに勇気を持って取り組んでいくと、大きな意味で社会平和に貢献するのではと思ったりもします。大袈裟かもしれませんが、でも大方そういうものではないでしょうか。
ゆとりのある大人へと歳を重ねていくために、自分への思いやりをいつも以上に持っていきたいなと思う今日この頃。この季節の微妙な不調を利用して、オフを上手に過ごせる人になるための練習に取り組んでいきませんか?
留言