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そのモヤモヤの原泉 




人生に迷って立ち止まる時、その解決法にはちょっとした「法則」のようなものがあるようです。もちろん、人はそれぞれにユニークであり、複雑な心を持った唯一無二の存在。法則が100%誰にでも当てはまるものだとは思えないのですが、それでもこれらの法則を通して現状を丁寧にみてゆくうちに、迷っていたことやモヤモヤしていたことの原因が分かってきて、気がついたらちょっと大丈夫な自分になっていた!ということが、クライアントさんとのセッションで起きることが多くあります。


下記の項目はこの法則の一部ですが、きになる項目があればぜひヒントをたどって、モヤモヤの原泉を発掘するための「自分との対話」をはじめてみて下さい。



1)意識が外に向かいすぎている

「周りの様子を伺う。空気を読む。」というのが当たり前の日本人にとって、意識を常に外側に向けることがクセになっていたとしても、それはある意味仕方のないことです。でももし、考え方の軸が自分以外のところに設定されていたら、人生に迷いが多くなってしまいます。


人と自分を比べることもこの一環です。現代はSNSを通して、誰かの生活を垣間見ることが生活の一部になりつつありますが、自分と誰かを比べるのが習慣化していて、自分の欠けている部分やできていないことを見つけて自分にダメ出しすることがよくあるのであれば、それは意識が外に向かいすぎている証。


ヒントは、考え方の軸を自分に戻すこと。自分軸で物事を考えてゆくこと。



2)自分のワクワクすること・ときめくことを追求していない


高い生産性を求められ、時間に追われながら生きる人が多い現代の世の中において、贅沢とは実はお金で買い求めるものではなく、自ら意識して作ってゆく「心のゆとり」なのかもしれません。常に忙しくしていないと、怠けている気がして罪悪感が湧いてくるという人もいます。周りが評価する「価値があること」をしていないと、ちゃんとできていない自分を惨めに感じるという人もいます。


でも、真に心の栄養となる行為とは、自分が「クワクすることやときめくこと」を自分に与えてあげること。

認定書や資格がもらえる実用的な趣味というよりも、自分目線で楽しいと思えることを追求してみると、結果的には心のゆとりが生まれて充実感が持てるだけでなく、心が解放されてゆきます。

ヒントは、一見ムダだと思えても、ワクワクやトキメクことに投資してみること。



3)当たり前の日常への感謝ができない


当たり前の日常に感謝することって、自分はちゃんとできてると思いつつ、意外とできていなかったりします。「もっと便利に、もっと楽しく、もっとお洒落に、もっと美味しく、もっともっと!」というのがマーケティングの基本になっている経済中心の世の中において、今ある現状に満足して感謝できるメンタリティってなかなか持てないものかもしれません。


そんな中でも、「満たされた気持ち」はやはり感謝することから生まれると思います。そして感謝すると、人生をもっと深く味わうことができるようになってゆけるようです。どんな時でも自分次第で感謝できることは見つけられるものなので、視点を変えたい時にこそ、この一見すると地味で当たり前な作業がものすごく効果的です。


ヒントは、人生をもっと味って生きること。目の前の当たり前のことに感謝すること。




4)新しいことに飛び込む勇気が持てない


人の脳は、同じことを繰り返していると老化が早くなってゆくそうです。逆に、新しいことに取り組むと、80才でも著しく成長することができるというリサーチ結果があります。


人の心も、”コンフォートゾーン”と言われる自分が快適だと思える場所にばかり滞在していると、偏った考え方になったり、感性が鈍ってきたりします。そしてその状態が長く続くと、現状への不満が多くなったり、誰かの人生に嫉妬してしまったり、悶々としてしまうことが多くなります。


新しいことや未知の世界にチャレンジすることは誰にとっても勇気がいることですが、思い切って挑戦してみると、想像以上の価値があり、自分を飛躍させる経験をすることができます。


ヒントは、ちっちゃなことから大きなことまで、思い切ってコンフォートゾーンを出てみること。



5)過去の失敗や傷ついた経験をひきづっている


今感じている心のモヤモヤや迷いの源は、現在起きていることだけでなく過去にあったことが原因となっているのかもしれません。生きているといろいろなことがありますので、中には引っ掛かりを残したままになっていることもあれば、心の傷となっていることもあるでしょう。そういうものがないという人の方が、逆に少ないのかもしれません。大切なのはそれに気がついて癒すこと。


過去も未来も、現在の自分によって、その行き先を決めることができるのです。


ヒントは、インナーチャイルドを癒すこと。



6)ゴールや目標が明確でない・以前に設定したゴールや目標が現在の自分と合っていない


一般的に、人は人生の大半を俗世の慣しに従って進んでゆくことが多いものですが、誰かの価値観や目標をコピーし続ける人生に疑問を感じはじめると、自分探しをしたくなったり、現状への迷いが生まれてくることがあります。


心理学者カール・ユングは、人生には午前と午後があり、午前は日の光が頂点を目指していくように成長・発展してゆく時期だけれど、午後は日没を意識して「残された時間の生き方」を考える時間に入ると提唱しました。


以前は「中年の危機」と言われ、40代に突入したあたりから人生の午後に突入するといわれていましたが、人によってはもっとずっと若い頃から”ソウルサーチング”と呼ばれる意味のある生き方を探す人もいます。


人生の午前での人の目標は、社会における自分の立場を反映させたものである場合が多いようえす。たとえば○◯という職業に就くとか、何才までにこれくらい出世するとか、何十カ国を旅するとか。または、貯金の金額であったり、結婚や子育て、マイホームなど、社会の価値観での「王道」的なものを意識して、人生計画をしたり目標を定めたりします。


一方で人生の午後は、より自分軸で満足できることを目指す目標へと移ってゆきます。発展や繁栄を目指していた午前の時期から、自分のうちなる声に沿ったことがらにスポットライトが当てられます。その移行が上手にできた人は、いわゆる「賢者」として、これからの世代の希望となったり、周りの人たちを明るく照らす存在になってゆくようです。


目標やゴールが変わってきていることで、人生の迷いが生じることは、誰にでも起きること。


ヒントは、自分にとっての幸せが何かを見つめ直してみること。


これら全てが誰にでも当てはまるというものではありませんが、もし心当たりがある方がいらっしゃば、自分との対話をはじめるきっかけになればいいなと願っています。



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