最近なんだかついてない。流れに上手く乗れていない気がする。
そんな時は、もしかすると「思考の偏り」が起きている可能性があります。
思考の偏りは、サバイバル思考が強くなっている時に発生することが多いようです。サバイバル思考とは、その名の通り生き残り思考。生物として生き延びることに重点をおいたこの思考は、遺伝子レベルで私たちの脳や体に受け継がれてきています。最新の科学では、人間の脳は太古の昔(16万年前)からほとんど進化していないという説が優位になっています。石器時代の人間と現代人の外見が多少異なっているのは、あくまで食べ物やライフスタイルの変化の影響であり、脳自体はほんのわずかしか進化していないのだそうです。(参考記事*)
つまり、現代人は石器時代の人たちと同じようなサバイバル思考を持ち合わせた状態で暮らしているわけです。それでも、普段はある程度のバランスを保った状態で、生き残り思考は現代社会に合った形で存在しています。でもあるとき、何かをきっかけにこのサバイバル思考が強くなりすぎてしまうことがあります。たとえば、金銭面での危機感を感じた時や、生命を脅かされるような肉体的な危機感を感じた時、または生活環境の変化などによって不安定な状態が続いているときや、将来に対する不安が生じた時などです。足元がぐらつくようなそんな状態を経験すると、恐怖心と共に私たちのサバイバル思考がアクティベイトされすぎてしまいます。
これは生き物として当然のことで、決してそれ自体が悪いことではないはずですが、でも現代社会においては思考がサバイバルに偏りすぎてしまうと、日々を恐怖心と共に生きることになってしまい不都合なことも起きてきます。たとえば、バランスが取れている時にはサバイバル思考をいい意味で活用しつつも好奇心やワクワクする気持ちを持って人生を体験することができるのですが、サバイバルに偏っているときは文字通り生き残りが最優先ですので、サバイバルとは真逆のエネルギーである好奇心やワクワクする気持ちなどを思考の中で汲み取りにくくなります。また、世界観が狭まるためシンクロニシティなどにも気が付きにくくなります。
まるでカメラのレンズを変えるとフォーカスの状態や視野が幅が変化するように、私たちの思考にもレンズ機能が存在していて、サバイバル思考に偏ったレンズで眺めている世界と、バランスが取れた状態のレンズで眺めている世界は、フォーカスも視野の幅も全く違ったものになるのです。
偏った思考をシフトするには
では、レンズを変えて偏った思考をシフトするにはどうしたらいいのでしょうか。もちろん方法はいろいろありますが、中でも最もシンプルですぐにでも実行できることがあります。それはずばり、「深く感謝すること」です。あまりにもシンプルすぎて拍子抜けかもしれませんが、でも「最近なんだかついてない、上手く流れに乗れてない」と感じている人にとっては、実は想像するほど簡単ではないかもしれません。思考のレンズを大きく変えるために、深いコミットメントが必要なります。
まずは、毎日10個感謝できることを書き出してみます。1日の始まりにでもいいですし、眠る前にでも構いません。ゆとりがある場合は日中に「感謝できること」を考えてもいいです。内容は、たとえば「気持ちのいい晴れた朝に感謝」「シャツの気持ちよさに感謝」「美味しいランチが食べれたことに感謝」、「〇〇さんとの楽しいおしゃべりに感謝」、「木漏れ日の気持ちよさに感謝」など、本当になんでも構いません。自分が感謝できることを毎日いくつも考えて、それを書き出してみます。感謝できることは無限に存在していますので、最初は10個から始めて、慣れてきたらもっと増やしていきます。
感謝が効果的な主な理由は、それがただポジティブな行為だからという単純なことである以上に、実はもっと大きなセオリーがあります。それは、感謝することが「エネルギーを繋げて共有すること」だからです。たとえば「公園で感じた木漏れ日の気持ちよさ」に感謝したとします。何気なく休憩で座った公園のベンチで感じたその気持ちよさは、実は壮大な地球のエコシステムと繋がっている行為です。太陽のエネルギーが地上の木々を通して柔らかい光を作り出し、それを心地よく感じている瞬間、その背景には地球に大気があって光と水が存在し、土やミネラルがあるからこそ木々が存在しているという自然の大きなエネルギーと繋がっていることになります。さらにはその公園の管理に携わっている人たちの労働力にも繋がり、またその場を同じように心地よく感じている人たちともその体験とエネルギーを共有しています。
ほとんどの場合、そこまでのレベルで意識している人は少ないと思います。でも無意識であっても、エネルギーレベルでは、感謝することでその瞬間の特別さに気がついて、そこに意識のエネルギーをチューニングしています。チューニングすることによって私たちは自分以外のさまざまな存在とエネルギーを共有して繋がり、意識を「ワンネス」に繋げています。
ワンネスとは、一つであること。私たち生物は個人で生きているわけではなく、自然の中のさまざまな存在やそのエネルギーと繋がっていると言われています。感謝する行為は、そんな地球と宇宙のエコシステムの中で、自分自身を見つけやすくしてくれる作用があります。サバイバル思考のレンズは恐怖心を軸にしているため、視野を狭めて世界との繋がりを弱めてしまう傾向がありますが、感謝のエネルギーは視野を広げて自分自身をワンネスに繋げます。いろんな存在と繋がってエネルギーを共有するからこそ、いいタイミングで物事が運んだり、出会うべき人と引き合ったり、必要なことがやってきたりするというわけです。
調子が良くないなと感じている人は、ぜひ感謝することに取り組んでみてください。どんな小さなことでも構いません。何かに感謝した瞬間、私たちはその体験に伴うさまざまな人や存在、モノや自然のエネルギーと繋がっていきます。
もし、感謝なんていつもやっていますが、でも流れにうまく乗れていないのです、という場合は、きちんと書き出すことをやってみてください。書き出すことで意識のエネルギーがギュッと凝縮して、ワンネス効能がさらに高くなるはず。
では、皆様の毎日が、よりスムーズで豊かなものになりますように。
今日も記事を読んでいただいたことに、深く感謝しています。
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