NDE(臨死体験:Near Death Experience)を体験した方で、その体験を本にしたり講演したりしている方はこの十年間でとても増えています。アメリカではNDEを研究する団体や大学もあるほどで、オカルトやスピリチュアル、またはニューエイジというカテゴリーで片付けてしまうことはできないくらい数多くのNDEのケースが報告されていて、臨死体験に基づいた死後の世界の検証はどんどん進んでいます。
その中でも、個人的にアニータ・ムアジャーニさんのメッセージがとても好きです。十数年前に初めて彼女の本を読んで以来、今でも時折読み返したりオーディオを聞いたりしています。アニータさんのメッセージはとても一貫していて、それは「人生は自分を愛することが全て」というものなのですが、このシンプルで、でもだからといって大人の私たちには容易に実践できないテーマを、彼女は誰よりも上手に分かりやすく説明してくれていると思います。
彼女は、「自分の人生がどう展開してゆくかは、自分がどれだけ自分を愛せているかにかかっている」と話しています。
それはナルシストの愛ではなく(ナルシストは本当は自分自身を深く愛せないから他人や周りを利用して愛を確かめようとする傾向がある)、自分に思いやり・慈愛を持って接する、という感覚で自分を愛することです。
アニータさんは、人が死んで肉体を持って生きている世界からあちら側の世界にゆくことは、皆が恐れているほど難しいことでも恐ろしいことでもないのだと話します。なぜならそれは「ワンネス」の世界に戻ることであり、自分が無限の愛の一部だと思い出す素晴らしい体験だから。これはNDEを体験した多くの人たちが証言していることで、「ワンネス・無限の愛の世界が素晴らしすぎて、肉体の世界に戻ってくるのが辛かった」というストーリーはよく聞きます。
アニータさんは、本当に難しいのは、肉体を持って生きながら、自分を愛してありのままの自分のユニークなエネルギーを拡散させながら、この世界で生きる体験を楽しむことです、と言っていて、私たちは誰もが、自分を深く愛することで人生を変えてゆくことができるのだと、切実に話しています。
自分をジャッジしない、否定しないという行為。大人の私たちにとっては容易なことではありません。
でも、これはコツコツ励んでいると、必ず成果が出てくるものでもあります。そして、自分に対して思いやりを持ちながら愛する練習が進んゆくと、次第に自然と周りのこともジャッジしない・否定しないという考え方や意識へと変わってゆくようになります。すると、アニータさんの言うとおり、人生の体験自体か大きく変わってゆくのを感じることができるのです。
自分を愛することの大切さを、彼女ほどシンプルに、そして愛を持って伝えてくれる人はなかなかいないと感じていて、個人的に、深く尊敬している人生の先生の一人です。
彼女の本にたどり着く人は、大切なひとを亡くした方や重い病気を抱えて死を身近に感じた人が多いようです。死を意識すると、人はどう生きるかを考えはじめるようになりますよね。
どんな人生を体験してみたいのか。
自分のできる範囲で、どんなふうに自分の人生を創っていきたいのか。
普段はあまり考えないようなシリアスなテーマかもしれませんが、でもとても大切なこと。
自分をもっとちゃんと愛したいと思っている人に、ぜひ読んでいただきたいです。
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