私は、ライフコーチング を勉強する前にヒプノセラピーを学びました。そして、トランスパーソナル心理学の大学院に入るきっかけとなったのも、ヒプノセラピーを学んでいた時に出会った方の紹介があったからです。今でもときどき、ヒプノセラピー をあの時にあと場所であの方達と学んでいなかったら、その後の私に人生はちょっとずつ違っていただろうなと、ふと考える時があります。私にとって、ヒプノセラピーを学んだことはいろんな意味で、その後の人生を大きく変えてゆくこととなったとても大切なきっかけです。タイミングよく人生の流れる乗ることや、ときには自分のコンフォートゾーンを抜け出して勇気を持ってチャレンジすることの大切さなど教えてくれた、貴重な体験の一つです。
今日はそんなヒプノセラピーについて、私のところでお申し込みが最も多い2種類のセッション、「ライフストーリ・未来構想」と「前世療法」について書いてみます。
ヒプノセラピーってどんな人が受けるもの?
ヒプノセラピーとは日本語では催眠療法のことを意味します。催眠というだけに、魔法みたいに、横になって眠っているだけで誰かが何かをしてくれて、目を開けたら生まれ変わった自分になっていた!というようなセッションをイメージされる方もいらっしゃるのですが、実際には受けられる方の「何かを変えたい、改善したい」という意思の強さや積極性が、その方が体験するセッションの内容の濃さに影響を及ぼします。
人の心は単純なようで複雑です。自分の意識の持ち方を変えたり心を癒したりする作業は、それなりにエネルギーもいるし、心構えも大切になってきます。
そして、誰かに自分のことを教えてもらう占いやリーディングとは違って、自分のことを自分自身で見つけていくのがヒプノセラピー です。セラピーの主役はクライアントさん自身であり、セラピストはクライアントさんがその作業をするのを、ガイドしてナビゲートする、お手伝い役として存在しています。
ライフストーリ・未来構想セッション
私が学んできたヒプノセラピーでは、ゆっくりと時間をかけて心と体をリラックスさせてゆく手法を使います。そして、リラックスがちょうど良くなった頃、心の扉を開いて「本来の自分」の声に耳を澄ませて気づきを促します。
リラックス状態で行うヒプノセラピーでは、脳波にアルファ波またはシータ波が多くなり、この状態では潜在意識の介入がより入りやすくなります。そこで普段は隠されている思いや記憶にアクセスして、これまでの自分の人生のストーリーを現在の視点から振り返って、癒して気づきを促すのが「ライフストーリー・未来構想」というセッションです。
このセッションでは、主に子供時代の自分や若い頃の記憶をアルバムのページをめくるようにしてたどり、現在の自分が自信を持てないとき、または弱気になったりする時に活発になってしまうネガティブな考え方の原泉(もととなっている体験)を見つけていきます。そして、その考え方がもう自分にとって不必要なものだと改めて理解して癒しと浄化を行った後に、自分が望んでいる未来像を潜在意識レベルで組み込んでいきます。
カウンセリング⇨ヒプノセラピー第1回目⇨ヒプノセラピー第2回目、と3回のセッションに分けて行うこのセッションでは、クライアントさん一人一人の抱えている悩みやチャレンジによって、カスタムメイドで作成したヒプノセラピー を作っています。これまで学んできたトランスパーソナル心理学やライフコーチングの知識や手法 を多いに活用してセッションに詰め込んでいます。
スピリチュアルなヒプノセラピー「前世療法」
そして、もう一つお申し込みが多いのが前世療法です。
興味があって関連本を読んだ方からのお申し込みが多いセッションですので、前世療法自体をご存知ない方にとっては、怪しくて不思議に聞こえてしまうのが前世療法です。そこで今日は、前世療法って何?そもそも何のためにする意味があるの?という、事前知識のない方に向けて、私の持っている「前世療法」への考え方を書いてみたいと思います。
(他の前世療法セラピストの方々の考え方とはちょっと違っているかもしれないことをご了承ください。)
前世療法では、いわゆる「過去世」と呼ばれる、あなたの魂が以前に生きたことがある過去の人生を体験します。過去、と言っても、時間が直線的に存在している(過去⇨現在⇨未来)考え方は3次元的思考であり、実際には過去も現在も未来も、実は違う次元で同時に存在している、という考え方があったりもしますが、でもとにかく、前世療法とは自分の魂が体験したことがある、別の人生の体験を散策することをテーマにしているセッションです。
初めて体験される方は、「これって私の作り話じゃない?」というようなことを頭のどこかで考えながら、ストーリーが展開していきます。でも、セッションが終わり目覚めた頃には、「自分があんなストーリーを考えつくはずもない。」というような感想にたどり着く方が多い、不思議体験のセッションです。
クライアントさんによっては、「自分が体験した前世はどれくらい本当のことだったんだろうか?」と、考えて、見た風景や住んでいた場所などが実際に存在しているのかをネットや図書館でリサーチしてみる方もいらっしゃいます。そして実際にそれを発見される方も少なくありません。
ですが、時間と共に、そのストーリーが本当だったかどうかよりも、自分がその体験を通して感じたことに意味を見つける、という方向に意識が変わってゆくかたが多いようです。現在の自分の人生を考えるきっかけにしたり、自分との向き合い方を変える材料にする方も少なくありません。
それは、たとえば心に残る小説を読んだり映画を見た後に、そのストーリに思いを巡らせていろいろなことを考えるような感じかもしれません。ふとしたときに思い出し、その度に何かに気がついたり癒されたりというようなことも起きてきます。クライアントさんの中には、2年前に受けた前世療法について、最近改めて気がついたことがありますとメールしてくださる方もいたりして、人によっては長期にわたって心に残る体験をされる方もいらっしゃいます。
前世のとらえ方
私は、夜見る夢の世界を散策する「ドリームワーク」という心理療法を学んでいるのですが、これは心理学者カール・ユングが研究していた、夢の世界のシンボルから深層心理を読み解いたり分析する手法がもとになっているものです。昔は、人が夢を見るのは、日中に体験したこと起きたことを消化するためだと考えられていましたが、現代心理学ではそれはほんの一部の作業であり、夢にはもっと大きな役割があると考えられています。実際に、潜在意識の産物である夢の世界はとても深くて面白くて、ドリームワークに取り組んでみると、その意味やメッセージ性の高さには本当に驚かされるのです。
そして個人的に、ヒプノセラピーで体験する前世療法も夢と多くの共通点があると感じています。つまり、ドリームワークや夢分析と同じように、前世が本当であるかということよりも、その体験をどう解釈してどう人生に活かしていくか、ということに大きな意味があると感じているのです。
たとえば、前世療法の中で、どうしてその前世を今日改めて体験することになったのか。そしてどう感じたのか。小説や映画にも、その時にそのタイミングでその作品に出会ったことが意味があるように、その時に自分が体験した前世両方で見た前世にも意味があると感じます。
そして、誰かの作り話である小説や映画から学ぶことがたくさんあるのであれば、自分の潜在意識が見せてくれる不思議でリアルなストーリーからも学ぶことがあるのではないか?と、いう視点から前世療法を見つめているというのが、私のスタンスです。
夢が自分の作品であるとはとても思えない摩訶不思議なものであるように、前世療法も体験した方ならお分かりになると思いますが、自分がその場で作っていたとは到底思えない絶妙なストーリーであったりします。
前世療法から得ることができる気づきや癒しには無限の可能性が秘められているといつも感じていて、この摩訶不思議体験をいつもワクワクしながらファシリテートさせていただいています。
前世療法の体験者のストーリーを読んでみたい方は、こちらからご覧くださいませ。
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